XserverにNode.jsをインストールする方法【Node.jsアプリをデプロイするためのサーバー環境構築】

はじめに

Xserverは人気の高いレンタルサーバーですが、標準ではNode.jsをサポートしていません。

しかし、適切な設定を行えばNode.jsアプリケーションを動作させることが可能です。

この記事では、XserverにNode.jsをインストールする方法を解説します。

Node.jsのバージョン管理ツールをインストールする

まず、Node.jsのバージョン管理ツールをインストールします。ここでは「nodebrew」を使用します。

  1. SSHでXserverに接続します。
  2. 以下のコマンドを実行してnodebrewをインストールします。
    curl -L git.io/nodebrew | perl - setup
  3. インストールが完了したら、以下の通りパスを通します。
    vi ~/.bash_profile
  4. ファイルに以下の行を追加します。
    export PATH=$HOME/.nodebrew/current/bin:$PATH
  5. 変更を反映させるため、以下のコマンドを実行します。
    source ~/.bash_profile

Node.jsをインストールする

次に、Node.jsをインストールします。現在のXserver対応バージョンはv16.20.2です。

  1. 以下のコマンドでNode.jsをインストールします。
    nodebrew install-binary v16.20.2
  2. インストールしたバージョンを使用可能にします。
    nodebrew use v16.20.2
  3. インストールが成功したか確認します。
    node -v
    npm -v

正しくインストールされていれば、それぞれのバージョン番号が表示されます。

注意点

Xserverの現在の環境では、Node.js v16.20.2以降のバージョンを使用すると、以下のようなエラーが発生する可能性があります。

node -v

node: /lib64/libm.so.6: version `GLIBC_2.27' not found (required by node)
node: /lib64/libc.so.6: version `GLIBC_2.25' not found (required by node)
node: /lib64/libc.so.6: version `GLIBC_2.28' not found (required by node)
node: /lib64/libstdc++.so.6: version `CXXABI_1.3.9' not found (required by node)
node: /lib64/libstdc++.so.6: version `GLIBCXX_3.4.20' not found (required by node)
node: /lib64/libstdc++.so.6: version `GLIBCXX_3.4.21' not found (required by node)

これは、Xserverのシステムライブラリのバージョンが新しいNode.jsバージョンの要求を満たしていないためです。

開発環境でコーディングする際には、「.node-version」ファイルを使用してv16.20.2を指定することをおすすめします。

これにより、開発環境とXserverの環境でNode.jsのバージョンを一致させることができ、デプロイ時の動作の一貫性が保証されます。常に開発環境とデプロイ環境のバージョンを合わせておくことで、予期せぬ問題を防ぐことができます。